サマプロって、期間が短いだけに密度が高いから、「悲喜こもごも」って表現がぴったりだなあと。こんにちは!ここで書く記事も早5本目、広報部の山崎です。
さてさて、先日はサマプロ事前研修の様子を少しだけお知らせしました。(「え?そうなの?」という方はこちらのエントリを要チェック!)子どもとのコミュニケーション法や教科指導法、課題解決の方法などをご紹介しましたが、LFAの研修はまだまだこれだけではありません。前回の記事が「事前」研修のご紹介であったことからも察することができる?ように、研修が行われるのはプログラム前だけではないのです。そんなわけでして、今回は以前このブログでもちょっとだけ登場したサマプロの事後研修、その名も大リフレクション大会の様子をお伝えしたいと思います。ちなみに長期プログラムだとこれに加えて中間研修っていうのがあるよ!
8月25日都内某所。大リフレクション大会(以下大リフ)の会場に向かうため、サマプロ教師たちが集合場所である会場最寄り駅に集まっていました。天気は快晴。今日も暑いです。私もその場にいたのですが、事前研修の集合時とは全く違う、自分の経験を話したくてうずうずしているオーラが教師たちから発されていることをなんとなく感じていました。
①課題意識の振り返り
1コマ目は課題意識の振り返りということで、現状の教育格差に対して、LFAのプログラムで何ができるのかを拠点ごとに考えました。ここで登場するのが「システム思考」という考え方。これは物事を一連の要素のつながりとして捉え、そのつながりの質や相互作用に着目するものの見方です。たとえば、親になる人の数が増えると出生率が増えますよね。そうするとその出生率の増加は人口の増加へとつながります。今回は、「寺子屋だからこそ生み出せる正のループ図の作成」ということで、寺子屋教師、子ども、保護者などのいくつかの要素をもとに、実際にループ図を書いてみました。
システム思考、出てくると個人的には「げっ!」てなります。私はどちらかというとロジックが弱いので、これをやっても自分では物事同士のつながりに気付けなかったりするんですね。。。他のスタッフに指摘されて「あ、そっか!そこもつながっているのか!」ってなる。しかしこのループ図、物事を俯瞰して見るには非常に優れたものなのです。前回紹介した課題解決にも使えるし。あとはいろんなバックグラウンドを持っている人が集まってやってみるとおもしろい。自分にはなかった視点がどんどん出てきて、ループ図が広がって行く様子を見ていると爽快感を覚えます。
寺子屋だから生み出せる正のループ図の作成。
つないでみたら、こんな感じになりました。
②プログラム自体の振り返り
続いては、プログラムに参加した自分自身についての振り返りを行いました。「あなただからこそなれる教師はどんな教師ですか?」「プログラム参加前からの変化のきっかけは何ですか?」等の質問の回答をワークシートに記入し、拠点内のグループごとに分かれて共有します。初めはすぐに机に突っ伏してしまった子どもが最終日には「もっと問題を解きたい!」と意欲的に学習に取り組んでくれた、「先生のおかげで数学が好きになりました。これからも勉強がんばります。」と言ってもらえて涙が出た、自分自身の弱みと徹底的に向き合った結果、自分が確かに変わったことを感じる…。共有の際は、会場中から教師のアツい想いが聞こえてきました。中には感極まって涙を流す教師も!「フィードバックを担当してくれたスタッフのおかげで…」なんて声が聞こえてくると、スタッフ陣としてもとても嬉しいです。にやにやします。
とある教師の振り返りシート。枠の外まで文字がびっしり!!
③未来新聞の作成
最後に行ったのが、「20年後の最良の未来の策定」というタイトルの研修。日本の教育課題、LFA、教師自身、教えた子どもたちが20年後どのようになっているのか思いを巡らせ、最良の未来を言語化します。ここでは、「20年後自分はどこで何をしているのか?」というテーマでペアになって対話を行った後、自分自身の課題意識から落とし込んだ20年後の未来を策定しよう!ということで、未来新聞なるものを作成しました。初めは自分自身の新聞をひとりで作成し、その後拠点ごとに、自分たちの拠点やLFAの未来を考えます。
これ!超楽しい!私自身は作成はせずに見回っていただけでしたが、本当に実現しそうな堅実なものから、独創的なアイデア満載のものまで、教師たちの個性が生かされた本当に様々な新聞が出来上がりました。文章で説明するより実際に見てもらった方が魅力が伝わると思うので、ここからは貼れるだけ写真を貼ってご紹介しようと思います。
北区スタッフそがあみの新聞。
小学校の先生になりたい彼女の明確なビジョンが描かれています。
北区現場責任者やのちんの新聞。こちらも学校の先生になった未来ですね!
こちらは墨田教師のそめちゃん。読み聞かせに言及している点、言葉が好きな彼女らしいです。
※ちなみにそめちゃん、近々このブログのライターとしてデビューしますよ!!
これは北区教師のだでぃのもの。左上の自画像がものすごく似てる…笑
北区教師のごっち。
ちょっと読みづらいのですが「ごっち氏、初代大統領に就任」って書いてあります。笑
こちらは北区教師のかんな。彼女が学んでいる福祉の知識が活かせる未来です。
ここからは拠点全体の新聞を。これは葛飾拠点の新聞。
日本の教育、LFA、拠点の子どもたち、と幅広い対象に言及しています。
これは足立拠点ですね。右下、「学校拠点1000校」の記述が学校連携拠点の足立らしいです。
これは北区拠点。右上、「大学までの全教育が無償化に!」とあります。素敵な未来です。
最後は墨田拠点の新聞。「教職課程にLFAプログラムが必修化」とあります。
まじでそうなってほしい…!
大リフレクション大会の模様、いかがでしたでしょうか。私、結構大リフ行っているよなあと思って数えてみたところ、今回のサマプロで4回目の参加だったのですが、独特の空気感は何度参加しても変わらないなあと感じました。 なぜかと言うと、大リフ、受容の空気がとても強いのです。この受容という文化、LFAではとても大切にさせているものなので、もちろん事前研修でも体現されていたのですが、大リフはまたなんかちょっと違う。壮絶な指導を終え、達成感を得たあとです。まず、自分の体験したことを話したくてうずうずしている空気が教師たちから発され、充満している。さらにはそれを受け止めようという雰囲気もそれに負けず劣らず会場中に満ちているように、個人的には感じました。徹底的に子どもと向き合い、さらには同じ経験を共有している同志としての意識が教師間に芽生えたからこそ、他者の経験に積極的に耳を傾ける姿勢が強まるのかなあと思います。5日間であっても、教師たちが確実に変わったことの鱗片が垣間見えて、とても嬉しくなりました。
この様々なバックグラウンドを持つ教師たちが、これから様々な分野に散って、日本の教育課題にアプローチして行くことが、私たちが目指している長期的なインパクトでもあります。今回の卒業生からはどんな活躍の便りが届くのか、今から楽しみ!
LFAの研修、まだまだ発展途上です。これからますます進化していく過程を広報部からもお届けできればと思いますので、引き続きお楽しみに!それでは、今回はこの辺で!
(文:山崎未来)
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