「すごく興味はあるんですけど、教職も取ってないし、塾講師の経験もまったくないし…」
こんにちは!少しずつではありますが、秋めいてきましたね。神田川の水量を観察するのがマイブーム、広報部の山崎です。
さて、お話は冒頭に戻りまして。広報スタッフということもあって、私は割と頻繁に弊団体プログラムの説明会に顔を出しています。そこで参加者の皆さんと話をすると、そのうちの何名からか、必ずと言っていいほど出てくるのが冒頭のような不安の声。LFAのプログラムに興味はある、だけど、教師という経験をしたことはまったくなくて、それがどうしても不安要素になっている…。あるよねー。あるある。指導経験とかまったくないし、そもそも自分の大学内のコミュニティから出たことない場合とか、どんな人がいるんだろう…って不安になるよねー。
それ、杞憂です。何も心配ありません。
それ、杞憂です。何も心配ありません。
私自身、教職は履修していましたが、塾などでの指導経験はまったくなく、授業のようなものをした経験は、教職の講義内で行う10分間の模擬授業くらい。初めて教師として参加した時期は、その教職すら辞めようと思っていた頃でした。それでも見事?子どもの前に立ち、結果的に半年以上教師を続けることができました。(続けることができたというより、私の場合は気が付いたら半年以上が経っていたという感じなんだけど。笑)
それはやっぱり、LFA側のサポートのおかげが大きいのだけど、じゃあ、具体的にはどんな機会を提供してもらえるの?ということで、いつも説明会でお話している内容をちょっとだけ紹介しちゃいます。
説明会のプレゼンの様子。映っているのはこのブログでも何度か登場している広報部山本。毎回プレゼンターが変わるので、それを見るのが個人的にはひそかな楽しみだったりします。
説明会で、プレゼンターがいつもご説明しているのですが、教師の成長なくして子どもの成長はありえない!ってことで、我々、学習支援を行うにあたり、教師の成長を支えるために実践していることをいくつか挙げています。それが以下の3つです。
①研修
②リフレクション
※「内省」のこと。自分の経験、LFAでは主に指導を「振り返る」ことを意味します。
③チーム
説明会時のグループトークの様子。参加者の皆さまに少数のスタッフを交え、疑問にお答えする時間です。中央の女の子は広報のサブマネージャー田中です。
(ちなみに現在も秋季プログラム説明会を絶賛実施中。お申し込みはこちらから )
今回はこのうち、この中でも肝と言っても過言ではない、研修について少しだけ、ご紹介したいと思います。先月の10日、11日に行われたサマプロの事前研修から一部を抜粋しつつ、実際どんなことをしているの?という、説明会でもよく出る質問に回答していくよ!
LFAの研修、座学だけに留まらないことが大きな特徴です。形式がワークショップであったり、ロールプレイを行ったり、動かすのは頭だけではありません。また、これから一緒に拠点を作り上げて行くスタッフや教師と初めて顔を合わせる場がこの事前研修になります。そのため、チームビルディングを行う場でもあるんですね。
①アイスブレイク
例に洩れず、LFAの研修もアイスブレイク、自己紹介から始まります。定番となっているのが、「あなたにとって理想の教師、理想の教育とはどのようなもの?」という質問。机の上いっぱいに広げられた写真から自身の教師観、教育観を表すのに最も適したものを取り上げ、それがどう関連しているのかを説明します。
前述した通り、この研修、これから一緒に拠点を作り上げて行くスタッフ、他の教師たちとのチームビルディングの意味合いもかなり込められております。これから一緒に活動する仲間がどんな価値観をもってここにたどり着いたのか、その一端を伺い知ることができる時間です。
実際に使用された写真たち。
これらはほんの一部ですが、今回は全部で30種類くらいありました。
②寺子屋教師としてのコミュニケーション法
子どもたちの心の特性を理解し、寺子屋教師としてどのような姿勢でコミュニケーションを図ったらよいのかを学ぶ時間です。また、子どもの褒め方、叱り方、子どもをモチべ―トする方法、どのような教室を作り上げたいのか等についても考える、盛りだくさんのコマでした。褒めと叱り、難しいんだよね。。個人的には後者の方が苦手で、寺子屋教師時代は何度もシミュレーションをして練習した記憶があります。
こちらがLFAプログラムの研修開発のボス、入澤。
髪質と、講義中のアグレッシブな動きが特徴的です。
③学習者目線の教授技法
学習内容を確実に子どもに定着させるための問いかけを用いた指導のあり方、子ども一人ひとりの知性のあり方が異なることを学びます。また、LFAで支援している子どもの特徴ってどのようなものか、このブログの読者の皆さんの大半はご存知だと思うのですが、どうでしょうか?そうです、学習する環境に困難を抱える子どもが対象です。中には他の子どもよりも、学習内容を理解するのに時間がかかったり、手順を教えてもなかなか覚えられない子もいます。そのような子どもたちに向き合う際に、配慮しなければならない点なども学びます。
研修中の1コマ。こーんな感じで拠点ごとに和気あいあいと進みます。
④子ども目線の教科指導法(英語・数学)
いざ教科指導をする際には、何に気をつけたらよいの?ってことで、実際に教える教科である、英語、数学の教科指導法を学ぶのがこの時間。英語に関しては、研修統括の入澤が実際に模擬授業のような形で講義を行いました。文法説明、音読練習等、自分が今までに受けてきた英語教育を相対化して考えたのですが、これが気付かされることが多い…!英語って本当になんでも教材として使えてしまう教科なんだなあということを感じました。
数学については、新人講師の栗原が担当。ここでは、「スモールステップの数学指導」と銘打つ講義が展開されました。中学校の教科書を読んで、「?」の状態になってしまう子に対して、指導内容を細分化、段階化し、ひとつずつの作業を教えて行く指導法です。たとえば、三角形の面積を求める問題が解けなかったとします。三角形の面積を求めるには、まず、長方形、正方形の面積を求めることができることが必要になってきます。その子のつまずいている箇所はどこなのか?学習する要素を細かく分けて、分析して行く作業です。学習する環境に困難を抱える子どもたちと向き合う際には、これが本当に本当に大切になってきます。
こちらが最近研修講師に就任した栗原。ポスト入澤の声も名高いLFA期待の新人です。
⑤課題解決の基礎
課題解決って何?端的に言うと「課題」を「解決」することです。じゃあ、そもそも「課題」って何?「解決する」ってどういうこと?どうして「課題解決」って必要なの?そんな問いかけからこの時間は始まります。研修講師は墨田拠点のスタッフでもある奈良。子どもが宿題をやってこない、集中して授業に参加しようとしない、教師をやっていると、それはそれはさまざまな課題に直面します。このコマでは、「その状況は本当に課題であるのか?」という問いかけから始まり、実際に課題を解決するにはどうしたらいいのか、その方法を考えます。
課題解決研修講師の奈良。自分自身の課題を例に挙げ説明する姿が果敢でした。
いかがでしたでしょうか。これはほんの一部ですが、この他にも様々な、本当に様々な学びが得られるのがLFAの研修です。一見すると、完全に教師向けのように思えますが、これ、かなり様々な場面で役立ちます。LFAの研修、外部からこのように評価されている記事もありますので、こちらもぜひどうぞ→「社会人基礎力を誰が教えるのか」田中弥生‐BLOGOS
ロールプレイの様子。教師役と子ども役に分かれて、実践形式の練習をします。
休憩なう。楽しそうですね!
最後に少しだけ私自身のお話を。冒頭でも書きましたが、私は期間にして合計半年以上、教師を経験しています。初めてこのプログラムに参加したときは、正直そんなに長い期間関わるとはまったく思っていなかった。なぜなら、自分は指導経験もほぼないし、周りはすごい人ばかりだし、コンプレックスだらけだったからです。自分、ここにいてよいのだろうか…と思ったくらい。
それがここまで気持ちに変化が起こったのには、今思い返しても様々な理由があるけど、やっぱり打ち込めるだけの環境が整っていたことが大きかったのだと思う。もちろん熱意は必要です。生半可なプログラムでないことは参加者としても運営側としても自覚しているし、「目の前の子どもに何かを残してあげたい」という気持ちは最低限必要なものだと思う。それでも、熱意だけではどうしても行きたい方向に進めないってことも、教師をやった時期に痛いほど感じていて。その方向の軌道修正をしてくれたのが、LFAで出会った人たちや、研修で学んだ内容だったのだと今となっては思います。この研修資料、今でも大切な宝物です。何かあるごとに読み返しているし、これからも読み返し続けると思う。
この記事が、少しでもあなたの背中を押すきっかけになってくれればいいなあと思います。不安がある方もない方も、プログラムにちょっとでも関心を持ったらまずは説明会へ!それでは今回はこの辺で!次回は、事後研修、その名も大リフレクションの様子をレポートしますよ!
(文:山崎未来)
(文:山崎未来)
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