今回のブログでは、4月より新規に立ち上がる拠点である立石でプロジェクトマネージャー(以降PM、特定プログラムにおける現場統括者)を務める矢野勇樹に、Teach For Japan、そして新規拠点に対する想いを語っていただきました。
【profile】
氏名:矢野勇樹
年齢:21歳
大学:青山学院大学
趣味:サッカー・読書・早起き
すきな給食:カレー・牛乳
【Teach For Japanでの経歴】
2011年度 冬季寺子屋プログラム@九段下 寺子屋教師
2012年度 スプリングプログラム@北区 サブPM
2012年度 春季寺子屋プログラム@九段下 サブPM
2012年度 サマープログラム 研修開発スタッフ
2012年度 秋季寺子屋プログラム@九段下 再採用教師
2012年度 冬季寺子屋プログラム@九段下 サブPM
2013年度 春季寺子屋プログラム@立石 PM
――Teach For Japanに関わろうと思ったきっかけはなんですか?
ある国際協力系のセミナーで、TFJの前身であるLearning For Allのスタッフの方にお話を聞いたことがきっかけです。その後説明会に参加し、関わることを決めました。数多ある学習支援の団体からTFJに関わることを決めた理由は三つあります。一つ目は、家庭環境の困難な子どもたちを対象としているから。二つ目は、人に何かを本気で教えるということを経験したかったから。三つ目は、説明会で話したスタッフの方がとても情熱のある方で、この人と一緒に活動したいと思ったからです。
――なぜ、家庭環境の困難な子どもたちを対象とした学習支援を選んだのですか?
中学の頃の親友たちの存在がその選択の契機です。彼らの家庭環境は非常に複雑でした。安定した家庭の無い彼らは年を重ねるにつれ人に暴力を与え、欲望のままに生き、非行に走っていきました。自分はそうした行動をとってはいけないと直感的に思いました。しかし、親友たちを引き戻すことはできなかったし、しませんでした。その親友に嫌われるのが怖く、人を傷つける言動や自分自身を傷つける行動にも、NOを突き付けることができなかった。彼らが自らレールを降りていくのを、「自分はこうなってはいけない」と漠然と思いながら、嫌われない距離感を保ち続けるだけでした。何もできなかったし、何もしなかった。学校の先生たちも「あいつらはもうだめだから」と見切りを付けてしまっていて、最後には親友のうち2人が学校内での事件により退学処分になってしまいました。この経験から、こうした境遇の子ども達が学ぶことを諦めないように教師という立場で子ども達と関わりたい、家庭環境に困難のある子どもたちの人生を変えたいと思うようになったんです。
――Teach For Japanのビジョンと、矢野さんのビジョンは非常に深く結びついていますね。
だからこそ、今もこの団体に関わり続けています。自分自身がやりたいことと団体のやりたいことが一致していると感じています。
また、一緒に頑張るスタッフの本気の姿勢が大好きなことも関わり続けている理由の一つです。「子どものため」という共通の目的をもって、賞賛し合ったり、強い指摘をし合ったり、常に本気で情熱をもってお互いを励まし合う。その本気の姿勢が実際に子どもの結果に少しずつ繋がっているので、まだまだ自分も力になりたいと思い、団体に残っています。
――では、新拠点でPMになることを決めた理由はなんですか?
この「寺子屋くらぶ」、そしてTeach For Japanという団体が挑戦をさせてくれるからです。これまで団体の活動では、現場での業務と研修開発の業務を掛け持ちさせてもらったり、説明会でプレゼンする機会を与えてもらったりと、挑戦することを何度も繰り返してきました。
挑戦することで何倍も成長できたという実感があります。だから「新拠点の設立」という団体の挑戦に携わり、自分を大きく成長させたい、団体を大きく成長させたい。そして成長した結果、子ども達により良い学習支援を届けたいと思い、PMとなることを決めました。
――新規拠点のPMとして、達成したいことはなんですか?
たくさんあります。今は拠点運営スタッフと達成すべき目標について議論を重ねています。究極的には、そこで話し合った目標をすべて達成することです。まずは、子どもの学力向上という学習支援として求められる結果を必ず達成したいです。次に、1年後、5年後も残り続けるような拠点の文化を創りたいです。期を重ね、人が変わっても持続的に子どもたちに結果を残せるような文化を創ります。
そしてまた新たな新拠点を設立することがあった際、規範となれるような拠点創りを達成したい、そう思っています。
――そのために矢野さんは、どのように振る舞おうと考えていますか?
本当に大事にしたいことを実現するために最適な行動をとり続ける人間になりたいと考えています。また、常にビジョンを体現し続ける、強い思いと一貫性のある行動規範を持った人間であり続けたいと思っています。
子どもにとって最高の結果を実現したいんです。これまでに保護者の方との様々な対話をしました。そこで、子どもが変われば親も変わることを知り、子どもが寺子屋くらぶで過ごす時間が本当に重要であると痛感しました。だからこそ結果を出したい。そのためには、自分自身を変え続け、成長していかなければいけないと感じていますし、強い思いと一貫性のある行動が不可欠だと思っています。
――では、最後に、新たに教師として寺子屋くらぶに参加する教師の皆様へのメッセージをお願いします。
子どもの可能性を信じ続け、子どもへの情熱を持ち続ける人であってほしい。どんな子どもでも「できるようになりたい」と心の底では必ず思っています。新たに教師として参加する皆さんには、子どもを変えたいという情熱、自分を変える強い覚悟をもって子どもと向き合い、子どもを変えるために自身と向き合い続け、自分自身を変えてくれることを期待しています。
私は「最高の学習支援」を創りたい。その仲間として一緒に「子どものため」を追求し続けることに貪欲に取り組んでいきたいです。
情熱ある皆さんのご参加をお待ちしています!
ありがとうございました。
寺子屋くらぶは、こうした強い想いを持ったスタッフ、そして教師によって運営されています。
PMとして、人が変わっても子どもに結果を与え続けることのできる拠点を創り上げてほしいと、切に感じております。
皆様とともに活動できることを心待ちにしております!
学習支援事業本部
山本健人